それは、古くなったお仏壇を柱一本、金具の一枚一枚までに分解し、補修・修復するクリーニングのことです。
伝統工芸品であるお仏壇は、その美しさを追求するため一流の職人たちの技術の枠を集めてつくられています。
これらはあらかじめ補修することを想定してつくられているため分解が可能で、剥がれた漆はきれいに塗り直し、金箔も貼り直して、金具などもきれいに洗って色を付け直すことができます。 修復され、組み立て直されたお仏壇は、新品と区別ができないほど。
このようなお仏壇の修復を「洗い」または「お洗濯」と言います。
つまり、お洗濯をすることによってきれいな状態で、50年でも100年でも使い続けることができ、子へ孫へと受け継いでいくことができるのです。
どんなに大切に使っていても、永いあいだ使っていれば、キズがつき、お線香やローソクでついたススや、ホコリ、汚れ、虫喰いなどによって徐々に痛んでくるのです。
気がつけば、いつのまにかこんな状態に…
1.金箔やすすけている 剥がれている
ローソクやお線香の煙で宮殿がすすけていませんか?
2.金具のサビ・壊れ
部品がサビていたり、欠落して部分がなくなっているところはありませんか?
3.表戸が閉まらない
金具が壊れて開閉できなかったり、障子が破けたりしていませんか?
4.ホコリまみれでひどく汚れている
漆も経年とともに徐々に剥がれ、つやがなくなってきます。
5.彫刻が欠けている
害虫による被害を受けている部分、割れや欠損はありませんか?
「リフォームして家がキレイになったら、急におぶつだんの痛みが目に付くようになってきて…」
「親から引き継いだおぶつだんだけど、この際買い換えようか…」とお考えの方
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『先祖代々受け継いできたお仏壇を大切にしたい。』という想いで、
私たちはそんな方に古くなったお仏壇のお洗濯をお薦めします。
お洗濯のおおまかな流れ
お仏壇の痛み具合によって以下の流れの中から必要な作業工程を取捨選択します。
以上の分解・補修後の工程は、新品のお仏壇をつくるのとほとんど変わらない工程です。
こうした過程を経て組み立て直されたお仏壇には、新品と区別ができないほどの美しい姿になります。
お洗濯をすれば、愛着のあるお仏壇を末永くお使いいただくことができるのです。
漆塗り金仏壇は、木地師・塗師・金箔押師、宮殿師・彫刻師・蒔絵師・飾り金具師の通称「七職」と呼ばれている職人集団によってつくられています。たとえば「塗師」は、削りだされた木材に漆を塗り、それを研ぐという作業繰り返し繰り返し、何度も行います。漆を塗るという作業だけでも、とても繊細で難しい作業で、塗る漆の量が少し多くても、少なくても、ムラができてしまいます。漆は温度や湿度によっても、微妙に仕上がりが違ってくるので、天候にも細心の注意をはらわなくてはなりません。
どの工程にも、こうした職人の卓越した技が、たいへんな手間をかけてほどこされています。ですから、職人がどれほどの手間をかけたかによって仏壇の価値は大きく違ってきます。大きいお仏壇よりも小さいお仏壇の方が高いということもあります。
本格的なお洗濯(修復)は、お仏壇の金具や楔留めをはずして解体することからはじまります。汚れを洗い落とし、金具や木地を修復したあとは、新しくお仏壇をつくるときとほぼ同じ作業工程を辿ります。
それだけ手間を掛けているからこそ、お仏壇はつくられた頃の美しい輝きを取り戻せるのです。
たとえばこんなとき、ご検討下さい。
● 家を新築、またはリフォームや部屋の模様替えにあわせて
● 法事・お盆・お彼岸にそなえて
● 次の世代の方にお仏壇を引き継ぐときに